臨床實驗
マンダラ葉エキスの散瞳作用並びに調節力に及ぼす影響に就いて
近江 榮美子
1
,
原衞 司郞
1
,
林 永男
1
1和歌山醫大眼科
pp.1031-1034
発行日 1952年11月15日
Published Date 1952/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201348
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
緒言
眼科治療に於けるアトロピンの重要性に鑑み,之と類似の作用を持つ散瞳藥の利用價値如何との觀點より「マンダラ葉エキス」(チンツゲン)を取上げ,散瞳並びに調節に及ぼす作用に就て實驗し,認むべき結果を得たので,茲に報告する。
マンダラ葉エキスは,本邦産マンダラ葉及びその種子の中の不純物を完全に除去し,含有するアトロピン,ヒョスチアミン,スコポラミン等の總アルカロイドを,鹽酸鹽として純粋に抽出した製劑で,鎭痛劑として内科,外科方面で臨床的に應用せられているが,眼科領域に於ける使用に就ては,未だ報告がない樣である。
Copyright © 1952, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.