臨床実験
DIAMOX投与と眼圧日動揺—附:サルフア剤の眼圧下降作用
金田 招重
1
,
宮田 典男
1
,
楠元 忠雄
1
,
緒方 鍾
1
1熊大眼科
pp.911-917
発行日 1955年6月15日
Published Date 1955/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410202257
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Becker (1954)1)によつてはじめて報告されたDIAMOXの眼圧下降作用は,その後多くの人々の追試2)が行われて,DIAMOXに強力な眼圧下降作用のあることが確認さたた。しかし大部分の追試者はDIAMOXが眼圧の日動揺に及ぼす影響について注意をはらつて居らず,不定の時刻に本剤を投与して,その後連続数時間眼圧を測定しているだけである。唯Breinin and Gortz (1954)3)だけが眼圧のこの位相動揺の重要性を認めて,これをしらべないで緑内障の治療を正当に理解することはできないとしている。このようにしてなされたBreininの実験は完壁に近い。
したがつて我々が更に開拓する余地はあまりない。併し,本邦においては未だこの種の記載は行われていないので,我々の成績を追加することは無意味ではないだろう。尚我々はDIAMOXと並行してスルフアミン等の眼圧に及ぼす影響もしらべているので,それについても若干ふれようと思う。
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