特集 第7回臨床眼科学會
普通講演
(52)視束乳頭比色に關する臨床的檢眼鏡的研究(第2報)—正常人眼の眼球加壓試驗に就て
林 誠
1
1慈惠大學眼科
pp.305-310
発行日 1954年2月15日
Published Date 1954/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201787
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眼球を壓迫すると,全身の植物神經支配臓器に機能的變化が起る事はAschner氏現象として知られて居り,壓迫除去後に眼壓が著明に下降する事はSchiotz氏の實驗によつて明にされ,又網膜血管徑に就いては教室の飯塚氏が,除壓後に血管徑の擴大することを報告し,壓迫後眼内諸血壓に變動を來すことは,己に大橋一堀田兩氏によつて記載された所である。
併し乍ら眼球を加壓して,除壓後に生ずる眼底色調の變化を生體で比色したという報告は,私の調べた範圏では見當らない。私はFo oni氏の乳頭壓迫法を更に正確に實施する目的を以て眼球に壓迫負荷を加えた場合の眼底比色値の變動を正常人眼に就て測定した結果,種々興味ある知見を得本法はForoni氏法に優る臨床的乳頭充血診斷法となり得る事が判つたので,ここに報告する。
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