特集 第6回日本臨床眼科学会講演集(普通講演)
(18)所謂多發硬化症状を合併せる慢性軸性視神經炎乃至球後視神經炎患者の胃機能檢査に就て(第1報)(抄録)
高野 俊男
1
1千葉大
pp.115-116
発行日 1953年2月15日
Published Date 1953/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201416
- 有料閲覧
- 文献概要
昨年來桑島氏の多發硬化症の本邦存在論を鈴木助教授は之を支持し,2,3の報告を行いましたが,私は鈴木助教授の多發硬化と診斷を下した,完全型,不全型24例につき胃機能検査を行いました(カフフイン法)實驗結果は,完全型17例中12例に,對照に比して排泄時間速進,酸分泌亢進を共に認め,明らかに胃機能の亢進を來している事を知りました。尚不全型と思われる7例には2例に胃機能亢進を認めたのみで他は不規則な結果を得ました。以上の結果は歐米の多發硬化病の胃機能とも一致して居り,診斷的價値,並びに,本邦の多發硬化存在論の一つの裏付けとなり得ると思います。
Copyright © 1953, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.