私の經驗
外傷性血眼2例
増田 義哉
pp.498-499
発行日 1949年11月15日
Published Date 1949/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410200483
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外傷性血眼は敢て稀らしい疾病ではないが,最近相次で2例の血眼に遭遇し,夫々異つた興味ある轉歸をとつたので簡單に症例追加をする.
第1例,12歳,男子,約12米離れた下方から崖の上に立つていた患者の右眼に鷄卵大の石が飛來して當つたと云つて受傷後一時間して來院した者である.診るに右眼外眼部には異常を認めないが,球結膜には中等度の毛樣充血があり.角膜は透明であるが,前房には11時位から5時位にかけて上法を有する8日目程度の瞳孔領を約3分の2蔽ふ位に前房出血を認める.瞳孔は健眼と等大であるが,對光反應が稍鈍である.水晶體には溷濁を認めないが,眼底には全く光を通じない.視力右,眼前10糎指數左1.2
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