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あとがき
中澤 満
pp.416
発行日 2014年3月15日
Published Date 2014/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410105169
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臨床眼科68巻3号をお届けします。本号が発刊される頃は第118回日眼総会と第34回国際眼科学会(WOC 2014)を目前に控え,学会関係者や各大学関係者には特別な緊張感が漂っているのではと推察します。日本で国際眼科学会が開催されるのは1978年の京都開催以来ですので今回で36年ぶりとなります。アジアや欧米を中心に各国から眼科医が日本に集う特別な機会ですので,ぜひこの特別な学会に参加されてグローバルな視点を味わってみることをお勧めします。日常眼科診療への有形無形な財産となるものと思います。
今月の臨床眼科誌では昨年の第67回日本臨床眼科学会での山本哲也岐阜大学教授による特別講演「患者(ひと)はなぜ緑内障で失明するのか?」の原著が掲載されています。緑内障治療はいつ開始するべきか,薬物治療と手術治療の選択はどうすべきか,目標とすべき眼圧値はどのくらいか,などについて極めて論理的にかつ明快に記載されています。長期間の岐阜大学での緑内障診療データベースの構築があったからこその成果であり,山本教授や前任の北澤克明名誉教授の先見性やリーダーシップのなせる技だと感じさせられます。その他,レーザースペックル法の応用(杉山哲也氏)や術中染色剤(山根 真氏)の論文や多彩な症例報告など興味深い内容が満載です。
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