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連載 眼科図譜・362
水晶体融解緑内障を続発したモルガニ白内障の1例
A case of phacolytic glaucoma secondary to Morgagnian cataract
西野 和明
1
,
吉田 富士子
1
,
新田 朱里
1
,
齋藤 三恵子
1
,
齋藤 一宇
1
Kazuaki Nishino
1
,
Fujiko Yoshida
1
,
Akari Nitta
1
,
Mieko Saito
1
,
Kazuuchi Saito
1
1回明堂眼科・歯科
pp.1078-1081
発行日 2013年7月15日
Published Date 2013/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410104805
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緒 言
モルガニ白内障(Morgagnian cataract)とは過熟白内障の皮質が液化し,茶褐色の核が水晶体下方に沈下している状態である1)。なかには水晶体囊が自然破囊を起こし水晶体物質が前房に漏出し,それらが線維柱帯に沈着して眼圧が上昇することは古くから知られていた2)。その後そのような病態を水晶体融解緑内障(phacolytic glaucoma)と呼ぶようになった3)。わが国においても同様の報告はあるが,多くはない4)。今回筆者らは定時手術を予定していたモルガニ白内障の患者が,急に眼痛を伴う水晶体融解緑内障を続発したため,臨時の白内障手術に切り替えた症例を経験したので報告する。
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