臨床實驗
モルガニ氏白内障剖檢例補遺
曲直部 正夫
1
1大阪遞信病院眼科
pp.557-559
発行日 1951年9月15日
Published Date 1951/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410200931
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モルガニ氏白内障は醫學普及した今日では比較的稀に遭遇する事。乳状液化した皮質中に褐色の核が自己の重さで下方に沈降するが,眼球運動と共に興味深く游動する事,時には重篤な合併症の惹起される事。且つ其の摘出手術時に周到な注意を拂わないと意外な困難に逢う事等によつて臨床的に注意を引く。私は偶ゝこの經驗した1例を嚢内全摘出し視力が恢復したばかりでなく,其の摘出した水晶體に就て組織擧的檢索をも試みたから茲に知見を報告し數少いモルガニ氏白内障剖檢例の補遺たらしめようと思う。
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