今月の表紙
円錐角膜
永野 幸一
1
,
鈴木 康之
2
1北里大学
2東海大学八王子病院
pp.865
発行日 2013年6月15日
Published Date 2013/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410104755
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症例は16歳,男性。約2年前より学校健診で視力低下を指摘され,精査を勧められるも放置していた。3日前より急激な視力低下を自覚して前医を受診し,加療目的で紹介となった。視力は右0.2(矯正不能),左指数弁であった。細隙灯顕微鏡所見では,左眼角膜中央部の著明な菲薄化と角膜浮腫を認め,急性水腫の診断で点眼および内服加療を行った。約3週間の加療で状態は落ち着き,左眼の混濁は残存するものの,本人および家族に角膜移植術の希望はなく経過観察を行っている。
撮影にはトプコン社製SL-D7(Nikon D300搭載)を使用した。撮影光路を角膜のほぼ真横に,照明光路はこれと直角に交わるように角膜のほぼ正面に配した。角膜を山に見立て,真横から見たときに山の稜線がスリット光(0.1mm)で浮かび上がることをイメージして照明した。背景照明は使用していないが,後方に青のアクリル板を置き,背景が青味を帯びるように撮影した。
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