Japanese
English
連載 眼科医にもわかる生理活性物質と眼疾患の基本・35
―臨床編:各種眼疾患と生理活性物質とのかかわり―ぶどう膜炎と免疫
Uveitis and immunity
中澤 満
1
Mitsuru Nakazawa
1
1弘前大学大学院医学研究科眼科学講座
pp.1634-1637
発行日 2012年11月15日
Published Date 2012/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410104506
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
リンパ球はT細胞やB細胞に分類されるが,T細胞にはさらにヘルパーT細胞(CD4+T細胞)やサプレッサーT細胞(CD8+T細胞),さらにはナチュラルキラー細胞(NK細胞)などさまざまな機能をもった細胞があることが知られる。前回は,免疫反応にかかわるヘルパーT細胞のうち2型ヘルパーT細胞(Th2)系が活性化される疾患の代表であるアレルギー性結膜炎をみたが,今回は実験動物に人為的に発症させたぶどう膜炎,つまり1型ヘルパーT細胞(Th1)系が主体となるぶどう膜炎について,サイトカインやケモカインを中心とした生理活性物質という切り口から総論的にみてみたい。ぶどう膜炎そのものが多彩な疾患の集合体であるので,すべてのぶどう膜炎にすべからく当てはまるわけではないが,ぶどう膜炎の成り立ちを考えるうえで有用な概念であると思われる。
Copyright © 2012, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.