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連載 眼科医にもわかる生理活性物質と眼疾患の基本・19
―臨床編:各種眼疾患と生理活性物質とのかかわり―Behçet病
Behçet disease
阿部 俊明
1
Toshiaki Abe
1
1東北大学大学院医学系研究科附属創生応用医学研究センター細胞治療分野
pp.1018-1020
発行日 2011年7月15日
Published Date 2011/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410103733
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はじめに
Behçet病はシルクロードに沿う地域に好発するが,ヒポクラテスの時代から知られているにもかかわらず,いまだに原因は完全には明らかにされていない。しかし,生理活性物質の解析はたくさん報告され,眼疾患のなかでも最も研究されてきた疾患の1つといえる。これらの生理活性物質は直接組織の障害に関与するとされるが,この生理活性物質の発現を誘発するBehçet病には遺伝的背景,酸化ストレス,過酸化脂質,環境因子などとともに免疫複合体や補体の増加・活性化,異常なリンパ球・好中球の働きなどの免疫反応異常が複雑に組み合わさっていると思われる。本項ではBehçet病にかかわる生理活性物質,およびこの生理活性物質にかかわる最近の治療法を中心にまとめる。
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