特集 緑内障診療―グレーゾーンを越えて
Ⅱ.治療編
6.ロービジョンとQOL
身体障害認定申請虎の巻―非典型視野狭窄の対処法
新井 三樹
1
1新井眼科医院
pp.363-367
発行日 2009年10月30日
Published Date 2009/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410102995
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はじめに
身体障害者福祉法では視覚障害は次に挙げるもので,かつ永続するものとされている。
1)両眼の視力(万国式試視力表によって測ったものをいい,屈折異常がある者については矯正視力をいう。以下同じ)がそれぞれ0.1以下
2)一眼の視力が0.02以下,他眼の視力が0.6以下
3)両眼の視野がそれぞれ10°以内
4)両眼による視野の1/2以上の欠損
緑内障では進行例でも視力が保たれるので,視覚障害の認定を受ける場合,視力障害よりは視野障害で申請することが多いと思われる。視力障害は小数視力の和の数字が定められた基準をクリアするかどうかだけだが,視野障害の場合は解釈に幅があるため,診断書を書くとき迷うことがあるのではないだろうか1)。本項では,緑内障の患者に対して身体障害者認定申請診断書・意見書を書く際に参考になるコツについて述べる。
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