特集 緑内障診療―グレーゾーンを越えて
Ⅱ.治療編
1.治療時期
治療開始後の管理の実際
福地 健郎
1
1新潟大学大学院医歯学総合研究科視覚病態学分野
pp.217-221
発行日 2009年10月30日
Published Date 2009/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410102959
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はじめに
緑内障の治療は,①病型を正確に診断し,病期を評価,さらに年齢その他の条件に応じた治療方針を立てることから始まり,②計画に従って管理し,経過観察さらに再評価する,③計画を続行,もしくは修正し,再度,経過観察する,の繰り返しである。例えば狭義の原発開放隅角緑内障(以下,ここではHTG)と正常眼圧緑内障(以下,NTG)を合わせて広義の原発開放隅角緑内障(以下,POAG)と診断するのが一般的であるが,HTGとNTGでは管理のポイント,治療の方針が異なる。また,続発開放隅角緑内障の多くは治療の手段としてはPOAGに準ずるものの,それぞれに臨床的特徴は異なり,病型に応じた治療や管理を考えなければいけない。本項ではPOAGと,POAGに準ずる続発開放隅角緑内障の代表として落屑緑内障を取り上げ,管理の実際について述べる。
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