Japanese
English
臨床報告
正常眼圧緑内障に対するニプラジロール点眼単独投与の眼圧下降効果
Ocular hypotensive effect of nipradilol ophthalmic solution for normal-tension glaucoma
湯川 英一
1
,
竹谷 太
1
,
松浦 豊明
1
,
新田 進人
2
,
石橋 秀俊
1
,
森下 仁子
3
,
原 嘉昭
1
Eiichi Yukawa
1
,
Futoshi Taketani
1
,
Toyoaki Matsuura
1
,
Nobuto Nitta
2
,
Hidetoshi Ishibashi
1
,
Kimiko Morishita
3
,
Yoshiaki Hara
1
1奈良県立医科大学眼科学教室
2新田眼科クリニック
3天理市立病院眼科
1Dept of Ophthalmol,Nara Med Univ
2Nitta Eye Clinic
3Dept of Ophthalmol,Tenri Municipal Hosp
pp.1471-1475
発行日 2003年9月15日
Published Date 2003/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410101376
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要約 正常眼圧緑内障41例41眼にニプラジロール点眼を行い,眼圧下降効果を検索した。これらの症例は,常に眼圧が21mmHg以下であり,視野障害に一致する緑内障性乳頭陥凹があった。年齢は32~83歳,平均63歳である。21眼では眼圧が15mmHg以上で平均17.9±1.8mmHgであり,20眼では眼圧がこれ未満で平均12.6±1.1mmHgであった。両群とも点眼開始から6か月以上の観察で眼圧が有意に低下した(p<0.05)。中等度以上のoutflow pressureの下降は,それぞれ21眼中14眼(67%)と20眼中15眼(75%)であった。ニプラジロール点眼には,α1とβ遮断による眼圧下降効果や,眼血流増加,神経保護効果などがあり,正常眼圧緑内障に有効である可能性がある。
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