特集 眼科における最新医工学
III.治療への応用
Wavefront guided LASIK―波面収差解析装置の治療への応用
相澤 大輔
1
,
清水 公也
1
1北里大学医学部眼科学教室
pp.212-215
発行日 2005年10月30日
Published Date 2005/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410100215
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はじめに
屈折矯正の方法としてこれまで,眼鏡やコンタクトレンズといったデバイスが用いられてきた。これらは可逆的な方法である一方,眼鏡装用においては像の歪みや眼鏡自体の重さ,美容上の問題などがあり,コンタクトレンズ装用においては装用時の異物感,ドライアイ症状,洗浄・保存の煩わしさなどが問題となる。また,コンタクトレンズ装用者の10人に1人は何らかのトラブルを経験しているともいわれている。
そこで,quality of lifeの観点から外科的手法により屈折矯正する方法が考案されてきた。屈折矯正の歴史は古くRK(radial keratotomy),PRK(photorefractive keratectomy),LASIK(laser in situ keratomileusis)というように改良が行われてきた。LASIKが一般に普及するようになって約10年が経過し,この間マイクロケラトームやエキシマレーザー装置などの手術機器や手術器具,手術手技の改良が行われ,現在では高い安全性が得られるようになった。一方,特に強度近視の矯正においては,術後のコントラスト感度などの視機能の低下が問題とされている1,2)。そこで,さらなるquality of visionをめざしてwavefront-guided LASIKが提唱された3)。
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