特集 眼科における最新医工学
I.診断機器への応用
角膜トポグラフィ
富所 敦男
1
,
大鹿 哲郎
2
1東京大学医学部附属病院眼科・視覚矯正科
2筑波大学医学専門学群臨床医学系眼科学
pp.61-68
発行日 2005年10月30日
Published Date 2005/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410100192
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はじめに
眼球の全屈折力の約2/3は角膜が担っており,眼球屈折系の乱視や収差などの大部分が角膜に由来する。すなわち,角膜形状のわずかな歪みや変化が網膜面での結像状態に大きく影響し,結果として視機能の質に密接に関連している。近年の白内障手術の進歩や屈折矯正手術の隆盛により,より高度な視機能評価が求められるようになり,またコンピュータをはじめとした周辺装置・技術の進歩もあいまって,角膜形状の評価法も大きな進歩を遂げている。
ここでは,角膜トポグラフィの評価にまつわる理論や技術の進歩について,筆者らもその発展に関与することができた角膜形状のフーリエ解析やゼルニケ多項式による解析を中心に概説する。
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