特集 神経系疾患と臨床検査
Ⅲ.神経生理
2.脳波・誘発電位
6)誘発電位のトポグラフィ
山崎 敏正
1
,
上條 憲一
2
Toshimasa YAMAZAKI
1
,
Ken-ichi KAMIJO
2
1NEC C&Cメディア研究所研究専門課
2NEC C&Cメディア研究所
pp.1408-1411
発行日 1997年10月30日
Published Date 1997/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542903510
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はじめに
トポグラフィとは,頭皮上あるいは大脳皮質の表面,脳深部層レベルなどについて,多数の観測点から得られた脳電位分布,あるいは,そうした分布を二次元的に表示する方法を指す.トポグラフィの研究は1960年代後半にさかのぼり,国内では上野ら1)が異常脳波を検出するために"等価的電位"を導出し,その空間分布を等電位図として表現する方法を開発し,その臨床的有用性を示した.当社のTOPOGRAPHY―SYSTEM 500は,上野らによる2次元表示システムの研究を基に,秋田脳研と共同で開発された最大16チャネル脳波対応のデータ処理装置である2).
近年,脳波の多チャネル計測が急速に浸透し,世界記録は124チャネルである3).また,脳磁界については122チャネルの計測結果が報告されている4).一方,近年のPCの高機能化によって大容量データの解析が可能になり,さまざまなユーザが手軽に脳波データの解析を行えるような状況にある.本稿では,大容量の脳波データの処理が可能なPC版Windows対応のトポグラフィ表示システムを紹介する.
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