検査法の基礎理論 なぜこうなるの?
脳波・誘発電位トポグラフィー
古和田 正悦
1
1秋田大学脳神経外科
pp.696-700
発行日 1984年8月1日
Published Date 1984/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203108
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脳の器質的診断はX線CTの導入で著しく進歩し,さらに最近ではポジトロンCTやNMR-CTの発展で,局所脳循環および代謝の定量的解析が行われるようになった.一方,脳の機能的評価に関する脳波や誘発電位の研究でも,多チャンネル処理や画像処理の技術が進歩し,さまざまなトポグラフィーが臨床に応用されており,脳の電気現象の研究にも一層の進歩が期待されている.
トポグラフィーは地形図または地勢図という意味で,いわば分布図のことである.脳波や誘発電位の研究では古くから種々の電位分布図が用いられており,topographic displayまたはmapping,contour map of electrical field,electrical field mapなどとさまざまに呼ばれている.最近ではトポグラフィーという名称が一般化してきたので,本稿では単に脳波または誘発電位トポグラフィーと呼び,それらの基本的事項の概略と二,三の応用例を紹介する.
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