特集 エコー 診療マニュアル
胎児
39.頚部腫瘤
田中 守
1
,
名取 道也
1
,
石本 人士
1
,
小林 俊文
1
,
野澤 志朗
1
Mamoru Tanaka
1
1慶応大学医学部産婦人科
pp.1450-1451
発行日 1991年12月10日
Published Date 1991/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409905004
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頸部リンパ嚢腫の胎児頸部の横断面
図1は,妊娠18週での頸部リンパ嚢腫(cystic hygroma colli)の胎児頸部の横断面を示す。左上角が胎児腹側,右下角が胎児背側となっている。写真中央やや左上の高エコー輝度を示す胎児頸椎の後方に直径4cm程度の大きな嚢胞が2個並んで認められ,隔壁は胎児正中線上に位置する。大きな嚢胞に接して小さな嚢胞が数個認められる。また,この嚢胞は中枢神経系とは連続性がなく,壁は非常に薄い。本症例は,胎児水腫を伴っているため,嚢胞周囲の皮膚は肥厚し皮下浮腫が認められる。
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