特集 エコー 診療マニュアル
胎児
40.肺成熟
樋口 誠一
1
Motokazu Higuchi
1
1秋田大学医学部産婦人科
pp.1452-1453
発行日 1991年12月10日
Published Date 1991/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409905005
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従来,肺サーファクタントの羊水移行を利用し,羊水サーファクタント濃度測定による胎児肺の生化学的成熟度(サーファクタント合成能)の出生前診断が行われてきた。ここでは神経系を包括する肺の機能的成熟度の評価法として,胎児呼吸様運動の持続時間を分析する方法について紹介する。
手技:まず胎児の呼吸様運動をビデオテープに記録する。超音波トランスデューサーを胎児の胸郭および腹部が同時に描出されるように置き,呼吸運動が出現するまで約40分観察する。これは呼吸様運動が胎児のactive sleepの状態で出現頻度は高く,quiet sleepでは低いからであり,また,陣痛時にも減少する。したがって,呼吸運動が全くみられない場合には時間,あるいは日を変えて観察する必要がある。
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