特集 エコー 診療マニュアル
胎児
38.小脳奇形
今井 史郎
1
,
中山 雅弘
2
Shiro Imai
1
,
Masahiro Nakayama
2
1大阪府立母子保健総合医療センター産科
2大阪府立母子保健総合医療センター病理
pp.1448-1449
発行日 1991年12月10日
Published Date 1991/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409905003
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小脳低形成を伴った18トリソミーの頭部超音波像(図1)
妊娠39週,小脳断面をみる角度での胎児頭部横断像であるが,小脳後方の大脳槽の著明な拡大とともに小脳の横径(3.1cm;正常4.5cm),前後径ともに小さいことが認められる。児頭大横径は8.7cmと妊娠39週にしては小さく,また推定児体重も−3.2SDと著明なIUGRであった。羊水量は正常で胎児不整脈があった。染色体結果より18トリソミーであり,生後1日で死亡した。剖検の結果小脳の発育不全,心奇形(両大血管右室起始,心室中隔欠損),食道気管支瘻の合併が確認された。
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