臨時増刊特集 これだけは知っておきたい診断のポイント
XIV.女性性器疾患
付属器腫瘤 VS 回盲部腫瘤
木下 佐
1
Tasuku KINOSHITA
1
1東邦大学医学部・産婦人科
pp.2170-2171
発行日 1980年11月20日
Published Date 1980/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216926
- 有料閲覧
- 文献概要
なぜ鑑別が問題となるか
子宮付属器は骨盤腔内に深く位置し,正常では腹壁上からまったく触れないが,右付属器に腫瘤を生じてある程度以上(通常手拳大ないし小児頭大以上)に増大すると,回盲部腫瘤と同様に右下腹部に触知しうるようになり,時として両者の鑑別が問題になる.回盲部腫瘤,付属器腫瘤といってももちろん下記のごとく種々のものがあるが,ここではこれら個々の疾患の鑑別診断についてではなく,右下腹部に触れる腫瘤が回盲部から発生したものか,付属器に属するものかの一般的鑑別法ということに重点を置いて述べる.
Copyright © 1980, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.