実地臨床手技のエッセンス 症状よりみた検査法の選択
腫瘤
半藤 保
1
Tamotsu Handō
1
1新潟大学医学部産科婦人科学教室
pp.937-940
発行日 1979年12月10日
Published Date 1979/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206151
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産婦人科領域で遭遇する腫瘤massは,通常腹部,とりわけ下腹部に限局する場合が多い。上腹部やその他の部位に達する腫瘤も決して少なくないが,進行症例や特殊例,たとえば消化管や乳癌に由来する卵巣Krukenberg腫瘍などを除き,大衆の衛生知識の発達した今日,むしろ珍しいといえよう。
腫瘤は腫瘍tumorと異なるので,膀胱過充満や便秘などの機能性病変や,炎症性病変なども含まれるが,ここでは紙数の関係もあるので腫瘍,とくに悪性腫瘍に由来する腫瘤を中心に話題を進める。
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