今月の臨床 ここまでわかる産婦人科のMRI
MRI診断の実際
2.子宮頸癌の進行度判定
高橋 康一
1
,
伊藤 路奈
1
,
渡邉 由紀子
1
,
野口 顕一
1
,
岩下 光利
1
,
中村 幸雄
1
1杏林大学医学部産婦人科学教室
pp.630-636
発行日 2002年5月10日
Published Date 2002/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904634
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はじめに
子宮頸癌病巣はMRI T2強調画像(T2像)においてhigh intensity area(HIA)として描出され,low intensityな正常頸部組織との識別が可能である.現在でも治療法選択の基礎となる臨床進行期の決定にこれを用いることは許されていないが,MRIより得られた診断情報が,適切な治療方針決定に大きく寄与していることはまぎれもない事実であると言えよう.本稿ではわれわれの成績を中心に,症例を示しつつ子宮頸癌進行度判定におけるMRIの意義につき,その限界もふまえて概説することとしたい.
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