今月の臨床 頸癌,体癌—診療の現況
治療
18.画像診断による子宮頸癌治療効果の判定
佐々木 寛
1
Hiroshi Sasaki
1
1東京慈恵会医科大学産婦人科
pp.1442-1443
発行日 1993年12月10日
Published Date 1993/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901547
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子宮頸癌治療は,現在,手術,放射線療法が主体である。しかし最近は,頸癌に効果的な化学療法剤も出現し,動脈内注入法や全身投与法による治療がなされつつある。手術療法は,原発巣や他部位の病巣を切除することが基本であるので,術前術後の病変部の変化を画像で診断比較することは容易である。しかし,放射線療法や化学療法においては,腫瘍の縮小という形で治療効果が現われるため,その縮小程度を把握し,治療効果を判定する必要がある。
治療効果判定については,わが国では日本癌治療学会判定基準に基づいて行われることが標準的である。その判定基準は,表1に示すごとく,画像診断を用い,腫瘍の径を2方向で測定し,その積の値で縮小率を表し,腫瘍の完全消失;com—plete responsc(CR),50%以上消失;partial res—ponse(PR),25〜50%縮小;minimum resPonse(MR),25%以内縮小〜25%以内増大;no change(NC),25%以上増大;progrcssive disease(PD)に分類することが基本である。
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