今月の臨床 ライフスタイルの変化と女性の健康
ライフスタイルの変化と健康への影響
2.就業女性の増加
安達 知子
1
1東京女子医科大学産婦人科
pp.1090-1094
発行日 2001年10月10日
Published Date 2001/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904441
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はじめに
わが国の平均寿命は延長し,現在世界一の長寿国である.一方,1970年代半ばから出生数および出生率は低下し続けており(図1),21世紀初頭には人口は減少に転じ,老年人口は今世紀半ばには3割を越えることが推定される.したがって,労働力人口は減少し,好むと好まざるにかかわらず,働く女性は増加すると考える.厚生労働省がまとめた2000年度の女性労働白書によると,99年中に就職した女性の数はパートタイムが正社員を上回っている(145万3,200人vs.141万6,800人)とはいえ,女性の全雇用者は2,140万人で,前年より1.1%(24万人)増加し,雇用者総数に占める女性の割合が40%となっている.ここでは,働く女性が増加することによる女性のライフスタイルの変化を示し,そのために女性の健康への影響が生じる可能性のあることについて,概論を述べる.
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