今月の臨床 排卵誘発の問題点—新しい工夫と対策
IVF-ET
4.Poor responderの対策
中川 浩次
1
,
山野 修司
1
,
青野 敏博
2
1徳島大学医学部産婦人科
2徳島大学
pp.820-823
発行日 2001年7月10日
Published Date 2001/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904384
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はじめに
GnRH agonist(GnRH-a)はARTになくてはならない存在であるが,近年GnRH-aが卵巣でのステロイドホルモン産生を抑制するとの報告1)がなされ,GnRH-aによる卵巣への直接作用もpoor responderの一要因であると考えられるようになってきた.さらに,poor responderでは,ARTの臨床成績は不良であると一般的に考えられているが,近年,その常識を破る報告が出され2,3),poor responderの概念や評価が根本から揺らぎ始めている.
そこで本稿では,poor responderにおける体外受精・胚移植の成績を再検討し,さらにその治療について文献的考察を加え解説する.
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