Japanese
English
特集 ペースメーカ治療の合併症への対応
CRT non-responderへの対策
The Way to Avoid CRT Non-responders
野田 崇
1
Takashi Noda
1
1国立循環器病研究センター心臓血管内科部門不整脈科
1Division of Arrhythmia and Electrophysiology, Department of Cardiovascular Medicine, National Cerebral and Cardiovascular Center
pp.433-438
発行日 2015年5月15日
Published Date 2015/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205699
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
様々な欧米の大規模試験によって,心不全患者における心臓再同期療法(CRT)の有用性が確認され,広く使用されるようになっている.進行した心不全患者では,しばしば幅広いQRSに伴う心室内伝導障害と非協調的心室収縮が生じ,心機能の悪化に一層の拍車をかける.また多くの患者では薬剤に抵抗性を示すことが多く,1990年の半ばから非協調的心室収縮を改善する目的で両室ペーシングが用いられるようになった.また近年では重症心不全患者のみならず,心機能が低下した症状が軽い症例においてもその適応が広がっている.しかしながらCRTの植込みを行っても,その3〜4割の患者がCRTの効果が十分でない,いわゆる“non-responder”となることが判明している.その原因として①患者背景の要因,②植込み時の要因,③植込み後の要因が挙げられる.本稿ではそれぞれの要因について検討し,non-responderを減らすための対策について論じてみたい.
Copyright © 2015, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.