今月の臨床 母子感染—最新の管理指針を考える
ウイルスの母子感染とその管理
9.HIV
宮澤 豊
1
1東京都立豊島病院産婦人科
pp.1296-1301
発行日 2000年11月10日
Published Date 2000/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904183
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はじめに
WHO(世界保健機関)の報告によると,アフリカでは妊婦の40%がHIV(human immunodefi—ciency virus)感染者であり,年間13,000人の感染妊婦が分娩し,HIVの母子感染率が30%を超える国も少なくないと推定されている.
わが国においては,1999年末までに34例の母子感染例が報告されているのみで,感染妊産婦や母子感染例が諸外国に比べ極めて少ないが,最近の若年層の感染者の増加や感染者のQOLの改善に伴い,今後,感染妊産婦が増加することが危惧される.
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