今月の臨床 母子感染—最新の管理指針を考える
ウイルスの母子感染とその管理
8.HTLV−1
伊藤 雄二
1
,
岩坂 剛
1
,
庄野 秀明
2
1佐賀医科大学産科婦人科学教室
2佐賀医科大学医学部附属病院医療情報部
pp.1293-1295
発行日 2000年11月10日
Published Date 2000/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904182
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ウイルスの性状
成人T細胞性白血病(adult T-cell leukemia:ATL)の原因ウイルスであるhuman T—lymphotropic virus type 1(HTLV−1)はレトロウイルスに属するが,DNAの構造に約1.6kbのpXと呼ばれる領域を持つことが他のレトロウイルスとは異なっており,そのpX領域のtax, rexといった遺伝子がウイルスの増殖を制御するとともにATLの発症に重要な役割を果たすと考えられている1).
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.