総説
基靱帯—その解剖と切離法
矢吹 朗彦
1
,
朝本 明弘
1
,
干場 勉
1
,
平吹 信弥
1
,
八木原 亮
1
,
西川 有紀子
1
1石川県立中央病院産婦人科
pp.839-848
発行日 2000年6月10日
Published Date 2000/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904071
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骨盤結合織を,骨盤臓器および骨盤壁への固定メカニズムと構成組織成分により二つのシステムに分類した.一つをsuspensory systemと他をsupporting systemと名づけた.筋膜とareoraltissueで構成されるsupporting systemは,幹部と翻転部に分けられ,ちょうど羽を広げるようにsuspensory systemを被覆する.
子宮傍結合織はこのシステムの一構成物であり,膀胱子宮靱帯前層,仙骨/直腸子宮靱帯はsuspensory systemに属し,基靱帯,膀胱子宮靱帯後層,mesoureterはsupporting systemに属する.両システムの間には腔を形成することができる.そしてその腔の間隙に沿って尿管,骨盤自律神経が走行する.
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