症例
卵巣顆粒膜細胞腫摘出12年後に骨盤内に再発した1例
朝野 晃
1
,
桑田 知之
1,3
,
大井 嗣和
1
,
石垣 展子
1
,
丹野 治郎
1
,
明城 光三
1
,
和田 裕一
1
,
鈴木 博義
2
1国立仙台病院産婦人科
2国立仙台病院臨床検査科
3公立深谷病院産婦人科
pp.849-852
発行日 2000年6月10日
Published Date 2000/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904072
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
左卵巣顆粒膜細胞腫摘出12年後に,骨盤内に再発した1例を経験した.
症例は46歳,2妊2産,34歳時に左卵巣腫瘍の診断で左付属器切除を施行した.病理診断は顆粒膜細胞腫(trabecular pattern)で,臨床進行期はⅡa期であった.術後化学療法を施行し,外来でフォローをしていたが,術後12年を経過した1997年1月,子宮右側に8cm大の腫瘍を認め,右膀胱前腫瘍摘出・右付属器切除・子宮全摘術を施行した.組織診断は膀胱前腫瘍と右卵巣の顆粒膜細胞腫であった.膀胱前腫瘍は右卵巣との連続性はなく,再発腫瘍と考えられた.術後化学療法を行い,1999年12月現在,再発を認めず経過観察中である.
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.