今月の臨床 生殖医療とバイオエシックス
体外受精
3.減胎手術
津端 捷夫
1
,
佐藤 和雄
1
1日本大学医学部産婦人科
pp.1032-1036
発行日 1999年8月10日
Published Date 1999/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903736
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排卵誘発や体外受精—胚移植など生殖補助医療技術の発達は不妊夫婦にはかり知れない福音をもたらした.しかしその一方において,卵巣過剰刺激症候群や多胎妊娠などの副作用の増加が問題となって種々の議論を巻き起こしている.もとよりこれらの副作用発現を防止することが急務であり,排卵誘発法における単一排卵の研究や体外受精—胚移植法における移植胚数の制限などの面から検討されている.しかし,これらを防止する完全な対策は存在せず,多胎妊娠に関してはその普及とともに増加してきた経緯があり,その解決法の一つとしての減胎手術の是非を巡って論議が重ねられてきた.しかしいまだそれの結論を得るに至っていない.
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