今月の臨床 卵巣がんと闘うために
治療
3.薬物療法 3)卵巣癌の周期的癌化学療法
井上 正樹
1
,
京 哲
1
,
金谷 太郎
1
1金沢大学医学部産婦人科
pp.831-833
発行日 1999年6月10日
Published Date 1999/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903690
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卵巣癌はその解剖学的位置より症状が出にくく,早期に腹膜播種,リンパ節転移をきたすので,早期発見の困難な腫瘍といえる.また手術的に完全切除できても,化学療法で病理組織学的に完全寛解が得られても再発し不帰の転帰をたどることがしばしばある.シスプラチン導入後も一次効果は良好であるが長期予後は改善されていないとする報告も多い.そこでわれわれは一次的に寛解したと考えられる症例の再発予防,すなわち完全治癒に至る治療法として1985年以来周期的化学療法を実行している1,2).
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