今月の臨床 卵巣癌診療の最新情報
【卵巣癌治療の将来展望】
3.卵巣癌の遺伝子治療
高倉 正博
1
,
京 哲
1
,
井上 正樹
1
1金沢大学附属病院産科婦人科
pp.1347-1351
発行日 2008年10月10日
Published Date 2008/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101883
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はじめに
遺伝子治療とは疾病の治療を目的として遺伝子または遺伝子を導入した細胞を人の体内に投与(接種)する治療法である.1990年に最初の臨床応用がなされてから20年に近い年月が経過している.これまでにさまざまな臨床研究が行われ,幾多の技術革新がなされてきたにもかかわらず,その適応はいまだ臨床研究レベルに限定されている.本稿では遺伝子治療の基礎的な知識について述べるとともに,卵巣癌に対するこれまでの遺伝子治療の試みを振り返り,さらに今後の展望について考察したい.
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