今月の臨床 PCO症候群を斬る
治療
2.不妊の治療 2)hMG(FSH)—hCG療法
詠田 由美
1,2
1福岡大学医学部産婦人科
2婦人科詠田由美クリニック・不妊治療センター
pp.700-702
発行日 1999年5月10日
Published Date 1999/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903653
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多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の排卵誘発ではクロミフェン療法が第一選択であるが,長期の投与によっても十分な妊娠への効果が得られないときには,ゴナドトロピン療法へ移行すべきと考えられる.しかしながら,ゴナドトロピン療法の副作用として,多胎妊娠や卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の発生の増加が指摘され1,2),とくに,内因性のLH分泌の高いPCOSではOHSSの危険性は増大する3-5).このため,LHを含まないFSH製剤の開発やさまざまなhMG療法の変法が報告されている.本稿では,PCOに対するゴナドトロピン療法の種類と治療成績ならびに診察上の注意点について解説する.
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