今月の臨床 排卵—誘発と抑制の実際
誘発法の実際
10.pure FSH-hCG
水沼 英樹
1
,
伊吹 令人
1
Hideki Mizunuma
1
,
Yoshito Ibuki
1
1群馬大学医学部産科婦人科
pp.1057-1059
発行日 1992年9月10日
Published Date 1992/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900996
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閉経後女性の尿より抽出したヒト閉経後ゴナドトロピン(hMG)は強力な卵胞刺激作用を有する薬剤で,その優れた臨床成績についてはこれまでにも多数の報告がなされている。しかしながら従来のhMG製剤にはFSHばかりでなく相当量のLH活性が含まれるため,多嚢胞性卵巣(PCO)など内因性のLH分泌の高い排卵障害では,早発黄体化や卵巣過剰刺激症候群などが問題とされていた。このような問題の対策として,最近ではLHをほとんど含まないFSH製剤,pure FSHが開発され臨床応用がなされるようになった1)。現在,pure FSH製剤としてセローノジャパン社のFertinorm P,および日研化学の日研HMG 75が販売されているが,本編ではこれらの高純度FSH製剤を用いた排卵誘発法の実際について述べることとする。
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