今月の臨床 排卵—誘発と抑制の実際
誘発法の実際
9.hMG-hCG
佐久本 哲郎
1
,
高宮城 直子
1
Tetsuro Sakumoto
1
,
Naoko Takamiyagi
1
1琉球大学医学部産婦人科
pp.1054-1056
発行日 1992年9月10日
Published Date 1992/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900995
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FSH作用をもつhMGにより卵胞を成熟させた後,LH作用をもつhCGを投与して排卵を誘発するhMG-hCG療法は強力な排卵誘発法の一つである。本療法は,1960年Lunenfeldら1)により優れた治療成績が報告されて以来,各種無排卵症の治療に用いられ,きわめて有効な治療法であることが証明されてきた。また近年は同法を体外受精・胚移植における過排卵のための卵巣刺激法として広く用いられている。一方,本法の卵巣刺激作用が強力なため,卵巣腫大や腹水貯留に代表される卵巣過剰刺激症候群(OHSS)や,それに関連する多胎妊娠・流早産などの副作用の多発も重要な問題である。また治療費用も高価である。
本稿においては,hMG-hCG療法の患者選択,およびその具体的な施行方法について述べる。
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