薬の臨床
hMG-hCG療法におけるhCG注射日のHi-ESTROTECによる早朝尿中総エストロゲン値ならびに最大卵胞径について
及川 衛
1
,
田中 俊誠
1
,
桜木 範明
1
,
佐藤 博
1
,
菅原 卓
1
,
藤本 征一郎
1
,
一戸 喜兵衛
1
Mamoru Oikawa
1
1北海道大学医学部産婦人科学教室
pp.939-942
発行日 1986年12月10日
Published Date 1986/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207510
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hMG-hCG療法におけるhCG注射日に早朝尿中総エストロゲンをHi—ESTROTECで,最大卵胞径を超音波断層法でそれぞれ測定,計測し,以下の結果を得た。
1)本研究で使用した早朝尿の平均尿比重は1.023±0.007(n=37)であった。
2)尿中総エストロゲン値はhCG注射5日前(Day−5)より漸増し,hCG注射日(Day 0)で最高値143.1±15.5ng/ml (Mean±S.E., n=29)に達した。卵胞径も尿中総エストロゲンと同様に推移し、Day 0で20.5±0.8mm (n=29)となった。
3)卵胞数が左右合わせて3個以内の場合は最大卵胞径とHi-ESTROTECによる総エストロゲン値との間に有意(P<0.01)の相関が認められた。
4)最大卵胞径が20mm以上の29周期中26周期(89.7%)において尿中総エストロゲン値は80ng/mlであった。
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