今月の臨床 婦人科外来
外来処置・手術
5.子宮内避妊具(IUD)
北村 邦夫
1
1(社)日本家族計画協会クリニック
pp.594-600
発行日 1999年4月10日
Published Date 1999/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903633
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
●はじめに
子宮内避妊具(intrauterine devices:IUD)は,世界で広く使用されている安全で,効果的な避妊具の一つである.1995年には,推定1億6百万人の女性,既婚女性の12%がIUDを使用している1).
IUDは1960年代の初頭より,避妊具としての安全性と有効性を高めるための改良が重ねられてきており,当初は非薬剤付加IUDが中心であったが,1970年代には銅や黄体ホルモン剤が付加された,いわゆる薬剤付加IUDが登場した.薬剤が付加されることで,IUD本体の大きさが小型化され,それによって出血や疼痛が軽減するだけでなく,避妊率が高まり,脱出率なども低下した.現在,わが国においては,優生リングとFD−1という2種類の非薬剤付加IUDが販売されているに過ぎない.
Copyright © 1999, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.