今月の臨床 内視鏡手術—どこまで進んだか
概説
3.産婦人科における内視鏡手術の現況と将来
堤 治
1
1東京大学医学部産科婦人科
pp.1460-1463
発行日 1998年12月10日
Published Date 1998/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903473
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患者の侵襲をより少なくするminimally inva—sive surgeryが各外科領域で試みられている.その代表が内視鏡手術であり,婦人科領域においても腹腔鏡を初めとした内視鏡下手術の応用は目覚ましい1-3).
内視鏡手術は主として開腹を回避できることが患者に対する侵襲を軽減する最大の理由であり,患者の術後の疼痛はきわめて少なく,入院期間も短縮され,術後社会復帰までの日数も半減以下になる.これは個人の負担を軽減するばかりか,医療費の節減,社会の負担の節減にもつながる.また婦人科領域では,術後癒着による2次的な不妊症発生が少ない点も妊孕性保存に大きなメリットとなる.ここでは婦人科領域における内視鏡手術の現況を述べ,将来の展望について言及する.
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