連載 海外の産科医療事情
産婦人科医療メンバーの現況とその将来(1)—米国(その1)
唯 正一
pp.57
発行日 1973年4月1日
Published Date 1973/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204510
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私はかつて,米国における産婦人科医療関連職の今後のあり方をこのシリーズの中でお伝えしました。分娩という判然とした仕事の指標をもつ産科医療では,人員の問題はきわめて重要です。わが国でもとくに産科医療の人手不足は深刻な問題となっています。その意味で今回から3回は,米国の産婦人科医療メンバーの現況とその将来についての考え方を,ミシガン大学のシュナイダー教授の論文を中心にご紹介してみたいと思います。
まず最初に,米国の医師全般の現況から眺めることにしましょう。1931年には15万であった医師数は70年には34万8千としだいに増加し,その増加率は人口増加率をやや上回っています。人口10万対医師数は1931年の126から,70年には166となっています。ちなみにわが国の医師数は昭和45年(1970)は11万8,990,人口10万対114.7ですが,10年前に比し1万5,900人増,昭和60年には人口10万対150となる予定です。
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