特集 乳がんと闘う—治療・再建・看護+ボランティア活動
乳がん治療の現況と将来
西尾 剛毅
1
1聖路加国際病院外科
pp.747-753
発行日 1984年7月1日
Published Date 1984/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661920815
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乳がんは従来,日本女性では発生頻度も低く,同じ女性のがんである子宮がんの陰に隠れてそれほど注目されてきませんでしたが,米国では女性10人に1人が罹患し,がん死亡の第1位を占めています.しかし近年,食生活,生活環境,授乳習慣の欧米化に伴い日本でも急激な増加を示しており,近い将来,罹患率,死亡者数など米国並になることが予想されています.
乳がんは圧倒的に女性に多いこと,進行が比較的緩徐なこと,手術により病名がはっきりわかること,乳房欠損による肉体的・精神的ハンディキャップがあることなどの,この病気独特の問題をかかえています.
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