今月の臨床 経腟超音波を使いこなす
産科での活用
13.前置胎盤・低置胎盤の診断
石原 楷輔
1
1日本医科大学附属第二病院産婦人科
pp.490-497
発行日 1998年4月10日
Published Date 1998/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903239
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日産婦学会における前置胎盤の定義は「胎盤の一部または大部分が,子宮下部(子宮峡)に付着し,内子宮口に及ぶものをいう.内子宮口にかかる程度により,全,一部,辺縁の3種類に分類する.これは子宮口開大度とは無関係に診断の時点で決め,反復した場合は最終診断による.なお,低置胎盤は含まない」とされている.
妊娠・分娩のいずれの時期(一般に妊娠20週以降)においても胎盤が内子宮口を覆っていれば,その時点で前置胎盤と診断してよい.現在,本症の診断には妊娠時,とくに子宮口閉鎖時には超音波断層法が唯一無二の正確な診断方法である.
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