病気のはなし
子宮体癌
安水 洸彦
1
1NTT東日本関東病院産婦人科
pp.6-10
発行日 2003年1月1日
Published Date 2003/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101290
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新しい知見
子宮体癌は子宮内膜を母組織として発生する癌で,女性ホルモン(エストロゲン)依存性と考えられている.子宮体癌は子宮頸癌とともに子宮癌として総称されるが,この2つの癌は発生原因や生物学的性格がまったく異なっている.以前のわが国では子宮癌の大多数は子宮頸癌であったため,がん検診や治療面で子宮体癌はやや軽視されていたが,人口の高齢化と生活様式の欧米化とともにわが国でも子宮体癌の増加が顕著となり,近年の統計では子宮体癌の治療例数が子宮頸癌(上皮内癌を除く)のそれを凌駕している医療機関も少なくない.したがって,婦人科診療における子宮体癌の重要性は上昇の一途にあると言えよう.
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