症例
子宮頸部原発悪性リンパ腫の1例
大田 俊一郎
1,3
,
藤吉 啓造
1
,
本田 志寿恵
1
,
林 龍之介
1
,
石松 順嗣
1
,
綱脇 現
1
,
宮山 東彦
2
1熊本市立熊本市民病院産婦人科
2熊本市立熊本市民病院病理
3久留米大学医学部産婦人科
pp.1355-1357
発行日 1997年12月10日
Published Date 1997/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903128
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婦人科で扱う悪性リンパ腫の多くはリンパ節性原発悪性リンパ腫の続発性病変であり,子宮や卵巣などの婦人科領域における節外性原発はきわめてまれである.産婦人科医にとっては,日常診療であまり遭遇することのない疾患であり病理組織学的診断やその取り扱いに苦慮することも多い.近年,節外性悪性リンパ腫をMALT(mucosa-as—sociated lymphoid tissue)由来のMALTomaとする概念があり,婦人科領域に発生する悪性リンパ腫もMALTomaとした報告もあり,その組織学的発生は興味深い点がある.今回,筆者らは子宮頸部原発の悪性リンパ腫を経験し,MALTomaを含めた病理学的検討を行ったので報告する.
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