今月の臨床 産科における検査法—有用性と再評価
妊娠中期
5.IUGRの病型診断は予後に関連するか
久保 隆彦
1
,
橋本 雅
2
1高知医科大学周産母子センター
2国立岡山病院産婦人科
pp.832-836
発行日 1997年8月10日
Published Date 1997/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902998
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IUGRは子宮内で胎児発育が遅延した状態であり,妊娠週数に応じた体重から逸脱した低体重の胎児を呈する症候群である.したがってその病因は複雑に複合し,それぞれに応じた多彩な臨床像を呈し,短期ならびに長期予後も異なってくることが推察できる.産科臨床において広く用いられている超音波検査によりIUGRは容易に描出され,その病型診断も可能となった.本稿ではIUGRの病型診断が予後にとって有用であるか否かがテーマであるため,病型別の短期ならびに長期予後を高知医科大学のこれまでの成績を調査し,これを基に略述したい.
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