今月の臨床 着床
胚移植の技術と着床
1.経筋層的胚移植法
森本 義晴
1
1河内総合病院不妊センター
pp.56-58
発行日 1997年1月10日
Published Date 1997/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902804
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体外受精—胚移植が開発されてすでに十数年を経ようとしているが,卵巣刺激法,培養法,授精法などめざましい技術開発およびそれに伴う進歩に比して胚移植法の進歩はきわめて少ない.これは胚移植が着床といういわば生殖医学のブラックボックスと密接に関連しているためでもあろう.その数少ない進歩のなかで経筋層的胚移植法(TMET:transmyometrial embryo transfer)は特筆すべき手技であろう,The Towakomethod1)として広く知られているように本法は,加藤修博士によって開発されたこの分野では珍しい日本製の新技術である.
筆者らの施設ではこのアイディアを早くから導入し,改良して実施して好成績をあげている2)ので,今回その適応と手技の実際について述べてみたい.
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