連載 産婦人科クリニカルテクニック
ワンポイントレッスン—私のノウハウ
腹式単純子宮全摘術—電気メスを用いたAldridge変法
安藤 昭彦
1
,
長竹 弘子
1
1大宮赤十字病院
pp.710
発行日 1996年5月10日
Published Date 1996/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902548
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おもに子宮筋腫などの子宮良性疾患に適用される腹式単純子宮全摘術は,我々臨床産婦人科医にとって最も基本的な術式であり,執刀する機会も多い.それだけに大筋では術式に大差はないものの,細かいところでは各施設,各術者により症例に合わせてさまざまな工夫がなされている.
通常の子宮筋腫例では筋膜外子宮全摘術で十分であるが,子宮内膜症などによる骨盤内臓器癒着症例では子宮傍結合織や基靱帯切断の際に非常に困難を感じることがある.また尿管損傷も危惧され,場合によっては腟上部切断術を余儀なくされることもある.このようなとき筆者は電気メスによる筋膜内子宮全摘術式(Aldridge変法)を好んで用いている.
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