連載 Estrogen Series
更年期後のエストロゲン療法における投与経路と静脈性血栓塞栓症リスクとの関連
矢沢 珪二郎
1
1ハワイ大学
pp.1074-1075
発行日 2013年10月10日
Published Date 2013/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409103521
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更年期のホルモン療法はエストロゲン単体の場合もあり(estrogen therapy : ET),またエストロゲンと黄体ホルモンを組み合わせたhormon therapy(HT)の場合もある.どちらにせよ,エストロゲンの使用は肝臓で血液凝固因子の生成を促し,その結果,血液凝固性が亢進して静脈性血栓塞栓症(venous thromboembolism : VTE)の発生を増加させる.エストロゲン投与の経路には大別して経口と経皮(およびその他)があり,この経路を比較すると,経口投与に比較して経皮投与の場合にVTEの発生率が低いことが知られている.
今回はACOG(米国産婦人科学会)のCommitteee Opinion No.556に取り上げられた更年期後のエストロゲン療法とVTEとの関連をご紹介したい1).
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